無駄がなくなる効率的な会議【書評:世界で一番やさしい会議の進め方】 - キンドルラボ

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無駄がなくなる効率的な会議【書評:世界で一番やさしい会議の進め方】

2020年8月15日

会社で会議を頻繁に行っているけど、グダグダで何が決まったのか分からない会議が多い。できれば会議の準備・進行を効率的に行いたい。

今回はこんなお悩みを解決します。

 本記事の内容

効率的に会議を行うための準備・進行について「世界一やさしい会議の教科書」を参考に実践例を交えて紹介します。

 本記事の信頼性

この記事を書いている僕は「世界一やさしい会議の教科書」を読んで、1年前から仕事で取り入れてみました。毎月1回の会議で実践してみたところ、「無駄のない会議の準備、議論が促進する会議の進め方」について効果を実感しています。

効率的な会議を行えれば、仕事の生産性もあがり労働時間も短縮されますよね。本記事では、会議の実践例、効果について僕の実体験を交えて説明します。

それでは早速見ていきましょう。

無駄のない会議の準備

準備物の確認

会議を行うためには、まず準備することが大事です。準備をしっかりしていれば、会議中に議論がズレたりしても軌道修正が可能になります。

では、何を準備したらいいのか見ていきますね。

準備するものは以下のとおりです。

  • 終了条件
  • 参加者
  • 参加者の状態
  • 参加者が抱く疑問、不満
  • 議論の進め方
  • 会議に必要なもの
  • 時間配分

順番に見ていきますね。

 終了条件

会議を終えれる状態を確認します。終了条件をはっきりと決めておくことで、参加者が一つの目標に向かって会議に取り組める効果があります。

 参加者

終了条件を満たすために誰に参加してもらわないといけないか確認します。参加者が持っている経験や知識に応じて過不足なく集めます。

注意:念のため呼ぶのはNG

会議の進行具合に応じて、もしかしたら必要かもという理由で呼ばないようにしましょう。会議設計をきちんとすれば参加者を過不足なく集めることができます。

 参加者の状態

会議の参加者が何を知っていて何を知らないのかを考えます。参加者の状態を明らかにしておくことで、議論の進め方をイメージできるようにします。

 参加者が抱く疑問、不満

参加者が会議に対して何を疑問に思い、どんな不満を抱くのか考えます。ここでは終了条件の設定が適切かどうかを判断します。

例えば不動産会社総務部の会議において、終了条件が「賃貸借契約のクレーム数増加に伴うコールセンター職員の増員数の決定」である場合を考えてみます。

参加者のAさんが人手不足だけど、きちんと対応できる範囲だと思っていれば、終了条件がズレていることになります。

この場合、「クレーム数が増加した原因を洗い出す」ことが終了条件として適切だと判断できますね。

 議論の進め方

議論を円滑に進めるための方法を考えます。議論の種類別にある程度構成が決まっているので、基本的には構成どおりに行います。

例えば、情報収集と課題解決は以下のとおりです。

情報収集

・ 終了条件の確認
・ 背景説明
・ 欲しい情報の枠組み提示
・ ヒアリング
・ 決定事項確認

課題解決

・ 終了条件の確認
・ 現状確認
・ 不満・悩み確認
・ 原因分析
・ 解決策の洗い出し
・ 絞り込み基準の合意
・ 評価、取捨選択
・ 決定事項確認

ここで、会議の前に必要な情報が足りない場合は、事前に準備をしていきます。

 必要なもの

議論の進め方をイメージして何が必要になるか見極めます。

例えば、会議室、会議資料、プロジェクター、ホワイトボードなどが考えられます。

 時間配分

議題ごとの時間配分を決めます。時間を決めることで会議の進行をスムーズに行える効果があります。

ここまでが、会議の準備になります。準備することが多いと感じたかもしれませんが、良い会議には良い準備が必要です。きっちり準備していきましょう。

議論が促進する会議の進め方

次に、会議当日の進め方について見ていきます。基本的には準備してきたことをそのまま実行するだけですが、予定どおりにいかないことも想定されます。

想定外のことが起きても対応できる進め方について説明します。

終了条件の提案、決定

まずは、ファシリテーターが会議の終了条件を提案します。例えば、「クレームの増加原因を洗い出せた」という状態になれば会議終了!といった感じです。

 別案が出てきたら議論する

ここで異論がなければ次に進みますが、異論がでた場合は終了条件について議論します。ファシリテーターだけで会議の進行内容を決めず、参加者全員で決めることが大事です。

会議の内容をスクライブ

会議が始まったら、ファシリテーターが発言内容をホワイトボードにスクライブします。スクライブとは会議の内容をそのまま書くことです。

スクライブの効果は、会議の状況が見える化されて参加者全員が理解できるところです。

ポイントは以下のとおりです。

  • 論点、意見、決定事項に分けて書く
  • 分からないところは確認する

順番に見ていきますね。

 論点、意見、決定事項に分けて書く

参加者の発言は、以下の要素ごとに分解して書きます。

論点
「問」と記入

意見
そのまま又は要約して記入

決定事項
誰が何を行うかを記入

 分からないところは確認する

会議の流れが速い、声が小さい、発言がまとまってないなど、書く内容に困る時が出てくるかと思います。

こんな時は必ず発言者に「どう書けばいいですか?」などと確認を取るようにしましょう。

発言を推測して間違った内容を書くより、1回議論を止めてでも確認した方が参加者のためになります。

以上、スクライブのポイントを見てきました。

ただ、議論が進んでいくと話が脱線したり、意見が噛み合わなくなる場合があります。なので、この時の対処法についても見ていきます。

補足:議論が乱れてしまった場合

議論が乱れてしまった時は、どのフェーズで話が行われているか確認しましょう。フェーズは以下の5段階に分けられます。

  • レベル1:事象・・・何が起こっているのか?
  • レベル2:問題・・・具体的にどう困るのか?
  • レベル3:原因・・・なぜそれが発生するのか?
  • レベル4:施策・・・どんな解決策があるのか?
  • レベル5:効果・・・どの施策が効果が大きいのか?

例えば、レベル4の解決策の案を出している時にレベル3の問題点の発生原因の話が出てきたら話が噛み合わなくなります。

なので、参加者全員がレベルを合わせて議論についていくことが大事です。

議論をまとめる

終了条件が満たされたら議論をまとめます。まとめる時は、ファシリテーターがスクライブした「論点・意見・決定事項」について説明していきます。

この時に必ず「誰が・何を・いつまでにやるか」をはっきりと伝えましょう。

会議後にやるべきことが明らかになった会議はスッキリして後味が良くなります。

会議の実践例

実践例:毎月の定例会議

ここからは、毎月僕の職場で行われている定例会議の実践例について見ていきます。特殊な条件かもしれないので、興味のある方だけ参考にしてください。

 前提条件

まず、この会議の前提条件を見ていきます。会議では申請案件の審議を行います。審議の流れは「現地確認担当者の報告→質疑応答」の流れで行います。

  • 会場準備(担当:Aさん)
  • 申請書の受理(担当:Aさん)
  • 申請書の内容チェック(担当:Aさん)
  • 申請書の現地確認依頼(担当:Aさん)
  • 申請書の現地確認(担当:B、C、Dさん他数名)
  • 会議前打ち合わせ(担当:Aさん)
  • 会議(進行Zさん)

 会議の準備

会議の準備物は以下のとおりです。

終了条件
審議結果が出た時

参加者
進行、担当者

参加者の状態
担当者:現地確認報告内容を知っている
他の参加者:審議内容の許可・不許可条件を知っている

参加者が抱く疑問、不満
許可・不許可条件に合致しない報告を受ける

議論の進め方
現地確認担当者が報告→質疑・応答→審議結果の決定

必要なもの
会場、会議資料、ホワイトボード

時間配分
現地確認担当者の報告5分、質疑応答20分、審議結果の決定5分

 会議の進め方

会議の進め方は以下のとおりです。

終了条件の提案、決定
毎回、進行が終了条件として「審議結果が出た時」を説明。異論が出たことはない。

会議の内容をスクライブ
1年以上前まではスクライブをしていなかったが、現在は質疑応答が出た時にホワイトボードに「論点・意見・決定事項」をスクライブしている。

議論をまとめる
許可が出ない場合は、担当者がいつまでに何をやるべきか明確にして議論を終えている。例えば、担当者が1か月以内に申請者に対して現地を改善するように依頼するなど。

このやり方になった1年前からは会議がスムーズに行えています。

特に、質疑応答時のスクライブにより参加者全員の会議への理解度・満足度も非常に高くなりました。

会議は参加者の才能でなく仕組みで解決できるものだと身を持って知ることができました。

 

以上、会議の準備と進め方について見てきました。

会社内で役職が上がるに連れて会議時間は長くなると思います。

例えば、平社員は3時間、係長級は6時間、部長級は8時間といった感じでしょうか。この長い会議時間は有意義に終えたいですよね。

グダグダで何が決まったのか分からない。会議の準備・進行の効率的なやり方が分からない」といった悩みを解決するためにも、あなたの職場の会議にメスを入れてみましょう。

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